お口に影響を及ぼす悪い癖|加古郡播磨町土山駅徒歩1分の歯医者「ニコ歯科クリニック」

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お口に影響を及ぼす悪い癖

ニコ歯科クリニック院長の淺原です。

みなさんは習癖という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

いわゆる癖(くせ)のうち、習慣的によくする行動のことを習癖といいます。

このなかでもからだにとって悪影響を及ぼすものを悪習癖と呼びます。

お口においても様々な悪習癖があり、今日はそれらの口腔悪習癖についてお話したいと思います。

口腔悪習癖はお口に外力が加わることで歯並びあるいは顎骨の発育成長等に悪影響を及ぼすものを指します。

口腔悪習癖として有名なのが指しゃぶりです。指しゃぶりはなぜ歯並びに悪影響を及ぼすのか?これは指をしゃぶるときに吸い付きながらしゃぶることにより、上の歯を前方に押し出したり、場合によっては下の歯を後方に引き下げたりする力が作用することにより歯が移動してきます。

歯は数十グラムから300グラム程度の力で動いてくると言われてますので、指しゃぶり程度の力でも十分、歯は動いてくることになります。こういうことを言うと「ではお食事をして噛んでいるだけで、どんどん歯は顎の骨の中に潜りこんでくるのですか?」と思う方もいるかもしれません。このあたりは体の構造は上手いことできており、歯は潜りこむ力(沈みこむ力)に対してはかなりの抵抗力を示しますので、食事しているだけではそうそう簡単には顎の骨の中には潜りこんでいかないのです。(例外的にはものすごく噛みしめる力が強く、そういう方が日常的に食いしばりの悪習癖をしていると潜りこんでいくことはあります。)矯正の中でも歯をもぐりこませる方向に移動させるのが一番難しい移動法とされています。

指しゃぶりがすべて悪かといいますと、そうでもなく、やはり乳幼児期でも初期の段階では精神発達のことも踏まえて必要なものでもあると考えます。

ただ3歳を過ぎてもやり続けていると歯並びには悪影響が出てくるのも確かです。

指しゃぶり以外でもいろいろな口腔悪習癖はあります。

例えば舌で口腔内へいろんな力を及ぼすことになる弄舌癖(ろうぜつへき)。

具体的には舌で歯を押し出す癖や歯の隙間に入れ込んでしまう癖などです。

これらはその癖が及んでいる歯が前方へ押し出されたり、かみ合わせれなくなったりします。

口唇でも口腔悪習癖は存在します。口唇を噛む咬唇癖や上下の唇を吸いこんでしまう吸唇癖などがそうです。これらの癖も出っ歯になったり前歯がかみ合わなくなって来たりといったことにつながります。

頬杖もまた口腔悪習癖に入ります。頬杖は側方からの力が口腔内へと及ぶため、下顎が全体的に左あるいは右にずれてきて真正面から見たときに顔の中心が下顎だけずれてくることがあります。あるいは頬杖することにより歯にも悪影響が出てきます。頬杖により、前から数えて4~5番目あたりの歯において外側から内側方向に力がかかってくるので、歯並びもまた内側に倒れてくることにつながります。

口をいつもあいているポカン口もよくないです。口を開けている状態というのは舌の位置が通常の位置から下へおりてしまっているからです。お口を閉じている状態のとき、通常は舌の位置は上顎にへばりついているのがよいとされています。この状態を維持することで口唇、頬からの力と舌の力の均衡がとれて歯並びは維持されると言われています。ポカン口が日常化すると舌が下方へおりることで舌の圧力が歯に及ばなくなり、歯並びの乱れが生じてきます。またポカン口は自然と口で呼吸をすることになります。鼻呼吸に比べて口呼吸の悪影響はとても多いといわれています。口呼吸についてはまた別の時にお話ししたいと思います。

この他にも偏咀嚼や睡眠時の姿勢その他いろいろな口腔悪習癖が存在しています。

お口に変な外力が掛からないよう普段から気を付けることは大切となります。皆様も実生活を一度ふりかえってみるのも良いかと思います。

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