超高齢化社会を迎えた現代では、訪問診療のニーズは高まり続けています。お口の健康を保つことは、ご自身の歯の寿命を延ばすだけでなく、全身の病気や持病の悪化の予防にもつながります。QOL(生活の質:Quality of Life)を維持するためにも、訪問歯科は今後ますます重要になるでしょう。
高齢者や身体が不自由な方は、体力や病気に対する抵抗力が衰えがちです。健康状態が良くないときに、長期間歯科検診を受けずにいると、むし歯や歯周病のリスクが高まります。また、お口の中に存在する細菌によって、心臓病や誤嚥性肺炎・血管障害・糖尿病などが引き起こされる危険性があります。
訪問診療を利用している人は利用していない人と比べると、年間の医療費が抑えられるというデータも存在します。このデータから、訪問診療がさまざまな疾患の予防に役立っていると考えられます。
定期的な検診で、様々な疾患のリスクと医療費を軽減させる
歯周病を放置したまま適切な治療を受けないでいると、心疾患を引き起こすリスクは通常の3倍になると言われています。その他にも、低体重児出産や早産のリスクは通常の7倍以上というデータがあり、糖尿病や動脈硬化・アルツハイマー型認知症・脳梗塞・肺炎・骨粗鬆症など、全身の病気に罹るリスクも著しく高まるのです。
定期検診を受けて早期発見・早期治療を行えば、これらのようなリスクが低下し健康維持に役立つとともに、医療費の負担が減るなど多くのメリットを生み出します。
日本では毎年1兆円ずつ国民医療費が増えています。健康寿命を延ばすためにも国家の医療費削減のためにも、定期的に歯科検診を受けることが大切です。
『食事を美味しく食べられる』『スムーズに会話ができる』ということは、大きな喜びや楽しみでありQOL(生活の質)を高めてくれます。充実した人生を送るためには、口腔内の健康を維持することがとても重要です。
食べ物がしっかり噛めて、家族や友人と会話を楽しめる生活がいつまでも続くように、訪問診療で定期的な歯科検診や治療を受けましょう。