知覚過敏症とその治す方法について|加古郡播磨町土山駅徒歩1分の歯医者「ニコ歯科クリニック」

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知覚過敏症とその治す方法について

ニコ歯科クリニック院長の淺原です。

みなさんは知覚過敏症という疾患を知っていますか?

正式には象牙質知覚過敏症という病名になります。

歯がしみるのに、むし歯が存在しない。このようなときは象牙質知覚過敏症が疑われます。

この疾患は歯の象牙質がむき出しになることで生じてくる疾患です。

ここで歯の構造についてお話したいと思います。

人間の歯の構造はエナメル質、象牙質、セメント質、歯髄の4つからできています。そして正常組織において口腔内に露出している部分を歯冠部、歯肉に埋まっている部分を歯根部といいます。歯冠部の外層の表面を覆っているのがエナメル質、歯根部の外層表面を覆っているのがセメント質、歯冠部及び歯根部の中層部分を構成している象牙質、そして歯の中心に存在しているのが歯髄です。歯髄は一般的には歯の神経と呼ばれています。

歯の神経の痛みは一般的には何らかの原因でエナメル質が欠損したり亀裂が生じたりして象牙質あるい歯髄に直接に刺激が加わることで痛みが生じてきます。

逆に言えばエナメル質のみに限局した初期のむし歯では痛みを感じないとされています。

象牙質知覚過敏症は虫歯以外の原因で象牙質が口腔内に露出し、露出している象牙質に刺激が加わるとその刺激が神経に伝達することで一過性の痛みとして生じるものを言います。象牙質から神経への刺激の伝達はいろいろ諸説がありますが、動水力学説が一番よく唱えられています。これは象牙質には象牙細管と呼ばれる1μm以下の細い管がたくさん通っておりこれは歯髄からエナメル質へと延びています。象牙細管は水分で満たされていると言われています。そして象牙質表面に刺激が加わると象牙細管内の水分に揺らぎが発生しこの揺らぎが歯髄に伝わると痛覚として感じることにより痛みを認知すると言われています。

初期の知覚過敏症であればこの象牙細管を封鎖することで痛覚を遮断することが可能です。

封鎖する方法は薬液によるものや修復材によるものやあるいレーザーを使用して遮断する方法等、様々な方法があり、今なお新しい方法がどんどん考案されています。

歯磨き粉でも硝酸カリウムが成分として入っているものは、この象牙細管を封鎖してくれる作用があります。適切なブラッシング圧(150g程度)で歯ブラシの硬さはふつうかやわらかめです。効果的に象牙細管に歯磨き粉が作用すると象牙質知覚過敏症の軽減につながることもあります。

象牙質知覚過敏症の症状が悪化してくると歯髄炎という疾患に移行することがあります。この場合は歯の神経を処置する根管治療を施さないと症状が改善しなくなることもあります。

歯がしみるという症状がでたときは象牙質知覚過敏症が原因なのかむし歯が原因なのかは歯科医院で診てもらって診断してもらうことをお勧めします。歯と歯の間から発生するむし歯はなかなか見た目だけでは判断できず、「知覚過敏症だと思うんですが・・・」と受診された方でもむし歯が原因でしみているケースも結構あります。

歯がしみるかな?と心配な方は是非一度歯科医院を受診してください。

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