虫歯や歯周病で歯が抜けてしまったら
こんにちは
ニコ歯科クリニックの満田です。
今回は『歯が虫歯や歯周病が進行してしまい抜歯を余儀無くした時あるいはグラグラだった歯が抜けしまった時、放っておくとどうなるのか』についてお話ししていきたいと思います。
患者様の中に「抜いたのは奥歯なので目立たないから」や「1本くらい歯がなくても不便は感じないから」と抜いたところを放置されている方がたまにいらっしゃいます。
実はこれ…大間違いなのです😣💦
歯は1本でも失いそのままにしておくと様々な問題が出てきます。
歯には大きく分けて4つの役割があります。
①咀嚼(噛むこと)
②嚥下(飲み込むこと)
③発音を助ける
④お顔の表情を作る、審美
これらは上顎の歯と下顎の歯がうまく噛み合うことで、機能を果たします。歯1本1本にきちんと役割があるのです。
しかし歯を1本でも失い放っておくと両隣の歯が倒れてきたり、噛み合っていた向かい側の歯が伸び落ちてきたりします。
それにより噛み合わせに狂いが生じてきます。
すると、発音がしづらくなったり、噛めなくなってお食事の際に支障が出てきたり、歯と歯の間に隙間が広がって食べかすが挟まりやすくなり、虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。
さらに噛み合わせの不調から頭痛、肩凝り、耳鳴や顎関節症の原因となるリスクが高くなってくるのです。
いかがでしたでしょうか?歯をたった1本でも失い放っておくことで様々な問題が起こることがお分かりいただけたかと思います。
では、『歯を失ってしまったらどうしたらいいのか?』答えは『人工的な歯を補う治療』が必要になります。それぞれの治療方法の違いや特徴についてお話ししたいと思います。
①ブリッジ
【特徴】
歯のない部分の両隣の歯を削り、連結した形の冠を被せます
★メリット★ |
☆デメリット☆ |
治療期間が短い |
両隣の歯を土台とする為、健康な歯を削らなければならない |
固定式で違和感が少ない |
両隣の歯に負担がかかる為歯の寿命が短くなる傾向がある |
銀色なら健康保険適用 |
土台となる歯の状態によりブリッジが適用できないケースがある |
自費診療(保険外治療)なら審美性に優れた素材が使用できる |
②部分入れ歯
【特徴】
歯のない部分に装着、取り外しの可能な部分入れ歯です
★メリット★ |
☆デメリット☆ |
治療期間が短い |
異物感がある |
両隣の歯を削る必要がほぼない |
噛む力は天然歯の 1割〜2割程度 |
健康保険適用 |
取り外しの必要がある(歯磨きとともに入れ歯を外してから洗浄する必要がある) |
自費診療(保険外治療)ならバネがない入れ歯(ノンクラスプデンチャー)や薄い金属で作る異物感が少ない入れ歯(金属床)が作製できる |
バネのかかる部分が虫歯や歯周病になりやすい |
③インプラント
【特徴】
手術により顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付けます
★メリット★ |
☆デメリット☆ |
自分の歯に近い感覚で噛むことができる |
自費診療(保険外治療)しか選択肢がない |
両隣の歯を削らなくてよい |
治療期間が長期にわたる (数ヶ月〜1年) |
他の歯に負担がかからない |
手術の必要がある |
固定式の為 違和感がない |
骨のコンディションや他の全身的な病気によりできない場合がある |
いずれの方法も治療が終わったあとは、丁寧なセルフケアとともに、歯科医院での定期的な検診が必要です。
大きなトラブルを抱えないために、歯を抜いた後は放置せず最後まで治療を完了させて下さいね(^^)